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武漢で発生した新型コロナウイルス騒動で中国全体が非常事態なのは、もはや語る必要がありませんが、それに続いて他都市でも発生している品物がないスーパーの様子が巷を賑わせています。

私が住む上海市内ではどのような感じか、現地に住む日本人のTwitterの状況報告を、選り抜きでまとめました。
結論としては、「物流は平常運転だが、住民が不安で買い溜めするため、品薄に『見える』状況が発生している印象です。
以下、具体的な状況です。

(かなり主観が入っているので、情報の誤認があれば、ご指摘ください。訂正します。)

1. 日本人が多い地域は品薄が顕著

まずは、古西等、浦西の日本人が多く住む地域。
アピタと高島屋はそれぞれ日系スーパー・百貨店で、日本人の利用者も多いですが、午後には売り場はスッカラカンだったようです。

ただ、日本人の多くは春節を利用した里帰り又は感染退避中の可能性が高く、現況は中国人住民が集中した結果と想像しています。

2. それ以外の地域は?

私が住んでいる地域は、中心部からはやや外れたところにあります。
(郊外とも言えないですが)
普段利用しているローカルスーパーは、午前11時頃こんな様子でした。
人で溢れかえっていましたが、商品自体はちゃんと手に入りました。

他の方々のtweetも転載します。
外れた地域は中心部に比べればマシとは思いますが、それでも個々の店の立地/入荷状況によるので、一概に「ここはある」「ここは無い」とは言えません。

ただ、どこに行くにせよ、朝に行った方が商品が手に入りやすいことは間違いないでしょう。
(補充があるとしても)

3. 品薄に見えるのは、買い溜めのせい

冒頭の言葉の補足になりますが、今回売り場が品薄に「見える」のは、現状では先行き不透明に怯えた住民の買い溜めのせいと言えると思います。
恐らく、武漢の都市封鎖を受けて、自分の住む都市でも物流遮断が起きるのではという不安によるものです。

一方で、私の行くスーパーに張り紙がありましたが、物資の供給自体はほぼ通常運転なのです。
上海の中医学の医師・藤田先生がスーパーの方に話を聞かれたところでも、同じ旨を推し量ることができます。
そんなわけで、焦って買い溜めする中国人住民には「冷静にならんかい!」と言いたいところ...ですが、仕方ない面もあると思います。
似たようなことが日本で起きれば、必ずと言って良いほど同じ状況になるでしょう。
オイルショックや震災の時然り、「人の迷惑を考える」はずの日本人とて、自分が最優先になるものです。

ただし、冷静さを欠いた購買傾向のせいで、食品の値段が上がるのは正直痛いですが。。

4. 穴場もある?

ここまでに紹介したのは、全てスーパー又は百貨店の状況ですが、市場は少しマシという情報もあります。

私自身は今回まだ市場には行っていませんが、上のとおり、スーパーよりは食べ物が手に入りやすい可能性があります。
ただ、市場利用には、
  • 中国語ができないとスムーズに買い物しにくい
  • 衛生面でスーパーに劣る
等の難点もあります。
特に2点目は、武漢の新型コロナウイルスの感染源が(海鮮)市場とされているので、どうしても良いイメージは持ちにくいところ。
利用は自己責任で決めれば良いと思いますが、私なら魚介類は買わないかなという感じです。

以上、Twitterに上がっている情報をまとめる形で、現地の状況をお届けしました。
事態はそこまで逼迫していませんが、「先行き不安に煽られた、消費者の空回り」という印象を受けます。
できるだけ、落ち着いた消費を心掛けたいところです。


追記:1月31日の様子(2020.2.1) 

上の記事から2日後の1月31日には、品薄状態も随分軽減されたようです。
消費者の間で落ち着きが取り戻されつつあるようで、良かったです。
冷蔵庫のスペースに限界があるせいか?とも思いますが...

後は感染拡大そのものの鎮静化を待つのみです。