中国国内でWeChat Pay(微信支付)やAlipay(支付宝)といったスマホ決済が「生活必需品」となっているのは、周知の事実です。近年では、中国人に人気の旅行先である外国でもこれらに対応する動きが出ており、日本でもローソン、ビックカメラ、ドン・キホーテなどで支付宝の使用が可能になりました。

中国人からすれば、両替せずとも旅行先で買い物できるのは、非常に便利。一方で、中国を拠点に生活する私は思ったのです...
この恩恵に、自分もあやかれないか?と。

そこで、ちょうど旅行する機会があったので、タイ王国で試してみました。

1. 検証

タイでは多くの大手コンビニおよびスーパーで、支付宝と微信支付による支払を受け付けています。
DSC_0402
大手スーパー「Tops」のレジの様子

今回は、コンビニのセブンイレブンで、牛乳を買うのに使いました。
まずは、支付宝。こちらのバーコードをスキャンしてもらいます。

ピッ。

…ん?
店員さんが困った顔をしています。私のスマホも画面が全く遷移していません。
もう一度試すも、何故か決済ができない様子。

ならば、、、次は微信支付。

ピッ。


またしても決済できません。
何故だ、と思っていたら、スマホの画面に変化が。
clip_now_20180525
曰く、「政策要求に基づき、中国の身分証(身分証番号18桁)で発行した銀行カードをWeChatに追加する必要があります。それで初めて、国外の販売者に支払ができます」と。

何やてー!

2. 結果

この表示に基づけば、外国人は中国国外で微信支付を使えない、ということになります。ただでさえ国外にお金が流れる仕組みなので、外国人が中国で稼いだお金を流出させるのを防ぎたいのかもしれません。
支付宝の決済不可は理由が表示されませんでしたが、恐らく微信支付と同じでしょう。

3. 頓挫した企みと、今後

もし中国国外での決済が可能なら、もし今後中国を離れることになっても、口座の資金を引き上げずに済むかと思っていましたが...(中国の規定により、国内での両替及びATMによる国外での現地通貨引出し(=換金)は、1パスポート番号あたり年間10万元までしかできません)
将来中国を離れる場合は、毎年計画的にお金を移しておいた方が良さそうです。