
(Photo by moerschy様)
国慶節期間中は、北京に行ったり、その後自堕落な生活をしたりで、しばらく更新が滞ってしまいました。
さて、日本では人気(?)の楽天やAmazonのアフィリエイトですが、国外に住んでいると、どうしても使いづらくなります。理由は、当然ながら、日本の商品を入手するのが難しくなるからです。
一方で、中国住まいの場合には、楽天やAmazonの代わりに、淘宝(タオバオ)や京东(ジンドン)といった中国国内の通販サービスがあります。いずれも非常に広く利用されており、中国人に限らず、身近な中国在住日本人の間でも使ってない人はいないほど。
と、これを読めば、アフィリエイトに関心がある人なら思うはず...
「淘宝とかでも、アフィリエイトできるかな?」と。
しかし、中国滞在日本人の人気ブログを見る限り、淘宝のアフィリエイトを使っている様子はほぼ見受けられません。そんなわけで、実際どうなのか、調べてみました。
第2弾(収益の受取り方法)はこちら↓
1. アフィリエイトはあるのか?
「淘宝 アフィリエイト」とネット検索すると、その存在がうかがえるページがいくつかヒットしました。
やはり、あるにはあるようです。しかし、いずれも記事の作成日がやや古いうえ、商品を紹介する場合の具体的な方法には触れていません。ただ、調べるなかで、淘宝のアフィリエイトが「淘宝联盟」という名前であることは分かりました。
2. 淘宝联盟へのログイン
淘宝联盟には下のURLからアクセスできます。
淘宝联盟 - https://pub.alimama.com/
普段淘宝を使っているユーザーであれば、淘宝のユーザー名/電話番号とパスワード、又はQRコードのスキャンでログインできます。特別な申込みは必要ありません。
また、スマホのアプリでも、通販用とは別に淘宝联盟の専用アプリがあります。

(今回は説明を省きます)
3. 画面

淘宝联盟へのログインが成功すると、マイページに移動します。具体的な商品を探すには、右上のテキストボックスに文字を入力して、検索します。

検索結果には、商品名や販売価格の他、アフィリエイトを通じてその商品が購入された場合の料率及び金額が表示されます。また、各商品左下の「立即推广」から、アフィリエイト用のリンク等を取得できます。
4. 課題
実際に試してみて、次の課題に気が付きました。(1) 「顧客」の数
これはブログを日本語で書くという前提の話ですが、商品を購入するのがどうしても中国在住の日本人に限定されるのがネックです。
2016年10月時点で、中国に長期滞在する日本人の数は12万人以上とされています(外務省の調査による)。これは、世界ではアメリカ(23万人以上)に次ぐ第2位ですが、日本の総人口(1億2000万人以上)と比べれば、雀の涙。ブログの読者自体は日本からも集められても、淘宝での商品購入となれば、中国在住が条件になるので、数は著しく減ってしまうでしょう。
反対に、中国語でブログを書けば、ターゲットの数が大幅アップする可能性はあります。しかし、競合者も一気に増える上、中国語でネイティブより優れた記事を書くのは、これまた容易ではなかろうと思います。
(2) WeChatから淘宝URLを開けない
初めてアフィリエイト用のリンクを貼り付ける時、私はブログではなく、WeChatのモーメンツやトークで試そうと思いました。しかし、貼ってみると、これが開けない。理由は、淘宝を運営するアリババとWeChatの開発元であるテンセントが、互いにライバル企業だからだと思われます。
(一応方法はあるのですが、ワンクリックで開けないので、面倒。)
正直、運営者の顔が見えないブログの情報より、知人の紹介で得た情報の方が信頼に足る面があり、購入に繋がりやすいと思います。しかし、WeChatを封じられると、この「販路」が制限されるので、紹介したい側には痛手です。
(3) その他
淘宝联盟の場合、アフィリエイトの収益は支付宝(Alipay)のアカウントに還元されます。要するに、電子マネーとして受け取ることになるのですが、支付宝は日本の楽天ポイント等より使用機会が圧倒的に多いため、大した問題にはならないでしょう。必要であれば、手数料を払い、銀行口座に移すことも可能です。
なお、料率は売り手が自由に定められるため、高いものから低いものまで様々です。
5. 終わりに
淘宝を使っていれば、何の手続もなく使える淘宝联盟ですが、日本語ブログの場合はターゲットが在華日本人コミュニティに限られることや、WeChatで知人に商品を紹介できない等、小さくはない課題が見受けられます。それでも、「やらないよりはマシ」という考え方はできます。せっかく時間をかけて、便利な商品の情報を提供するのであれば、ただ淘宝の商品スクリーンショットを貼るより、アフィリエイトにして収入化する方が、ある意味でフェアだとも思います。
なお、本ブログでも、実は既に何度かリンクを貼っていますが、購入まで繋がった実績はゼロです(-.-;)人気のブログで実装されたらどうなるか、ぜひ成果を聞いてみたいと思います。
追記:初めての実績(2018.11.12)
2018年11月11日の一大ショッピングイベント「双11」で、プロテインを購入してくださった方がいるようです。
現時点では収益がいくら発生したかは表示されていますが、収益を自分の支付宝アカウントに取り込むのはまだできていません。
発注者が受取りを確認することを含め、いくつか条件があるようです。
今後、動きがあり次第、続報を更新させていただきます。
コメント
コメント一覧
中国の文化に関する記事、とても面白く見させてもらいました。
お金にはならないのでしょうが、中国のアフィリエイトを利用するってなんだか夢が有りますよね。
私も中国にとても興味があって、中国のブロガー事情、アフィリエイト事情、ネット文化、淘宝の使い道などたくさんお話ししたいことがあるのですが、メールアドレスなどは公開されているのでしょうか?
返信いただけたら嬉しいです。
コメントをありがとうございました。お気に入りと仰っていただけること、また同じ関心をお持ちであること、とても嬉しく思います。
メールアドレスは公開していませんが、ブログのコメントまたはTwitterで交流できれば幸いです。
https://mobile.twitter.com/kty_mp
この方法を試してみたのですが、アリママから銀行の口座や身分証明書を要求されてタオバオアフィリエイトを使うことができません。
ブログ主さんのこのやり方は、中国に住んでいたりした方だけしか基本的に不可能なのではないかと思い、コメントさせていただきました。
どうなのでしょうか?
コメントいただき、またいつもご覧くださり、ありがとうございます。
ご指摘の「中国に住んでいたりした方だけしか基本的に不可能なのではないか」という点は、その可能性がありそうです。私はアリママやタオバオを使うのにAlipayのアカウントでサインインしましたが、Alipayにパスポート情報や銀行口座情報を登録済みだったためか、改めて要求されることがありませんでした。
また、現在中国の銀行口座は、居留許可を持っていないと作れないことが多いと聞きます。その意味でも、「住んでいなければ不可」というのは正しいかもしれません。
なにか他の方法があればいいのですが…。
ここまで教えて頂いて、ありがとうございます。
どうしても判らない点がありまして、それは淘宝联盟にログインしたけどマイページに飛ぶにはどこをクリックすれば良いのかと言う事と、問い合わせフォームはあるのかと言う事です。
アンドロイド搭載のタブレット端末を使っています。
すみませんが、教えて頂けますでしょうか?
コメントをありがとうございました。
タブレットを使っていないので詳細不明ですが、webブラウザ版と同じだとすると、パスワード入力後に鹿のキャクターの小さな画像と「进入联盟」というボタンが現れると思います。
そちらをクリックすると、マイページに遷移します。
銀行口座については、普段使ってなくて残高がほとんど無い口座(日本の銀行)を使おうと思っていますが、それは可能だと思われますか?
淘宝联盟の収益は支付宝のアカウントに還元されますが、支付宝に紐付けられるのは中国国内の銀行口座のみのためです。